“山があって 谷があって 綺麗な鶴になる
人生みたいやさかい
オリガミが好きなんよ あたし”
カーテンレールに吊られた
幾つもの千羽鶴
窓の外には蝉の声と入道雲
“やけど もう
上手に折れんようなってもうたわぁ
目も見えんし 指も動かんしで
もう あかんねぇ”
最期に貴女がくれた
歪な折り鶴は
綺麗なだけの鶴より 生き生きして見えた
皺くちゃの腕の細さ
震えてたのを覚えている
もう会えなくなる気がして
さよならは言えなかった
夏の風が吹き抜けて 墓前の灰を散らした
いま 貴女は 空を駆ける
自由な鳥になれたか?
“線と線がようけ交差して ほら 花になる
人生みたいやさかい
オリガミが好きなんよ あたし
どんだけ あんたが強うても
一人じゃ何もでけへん
「出会い」と「別れ」を大事にして
立派な花になりや”
皺くちゃの腕の白さ
その手で教えてくれた
オリガミのあやめの花
今でも綺麗に折れるよ
お盆の空に掲げた
出来たてのCDを高く
この歌は聴こえていますか?
俺は花になれたか?
Life is a paper
Fate is a crease
I don’t care how bad it is
I will embrace as it is
it’s mine
it’s me.