Tag: まふまふ

神様の遺伝子

不意に施された命を胸に抱え 唯一の役割は 人であろうとするくらい 死んで許されればどれほど楽なことか いつか読んだ漫画の中じゃ ぽっけから何もかも出していたのに 心の深層 言葉と真相 未だ気持ちでイエスが言えない 未熟なシグナルが浮かんで消える 神様ごめんなさい ボクを組み替えてしまって 大差もない顔が憎くてたまらない 翼を生やせば何処へでも 飛び去ってしまえそうな 絶えまぬ虚しさに夢を見る 貴方の遺伝子をボクに頂戴 どうでもいいことさ ブレる視界の先には 大層なものなんてひとつもないと知るんだ 「死んで許されれば」なんて不都合の詩より 斜に構えた物語ほど うまくイヤホンに流れるらしい 誰か殺した人を殺して ...

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トロイア

見世物小屋ショーケース 燃え広がるナンセンス 絶え間ないこの閉塞感 泥すすっても だって真相解明を願っている 生まれ変わりドッグラグなんて 許されない 眩暈 世迷言 ミステイク 解読不能なセンテンス 金輪際 狂気に気づけない どろどろに溶かして 全部全部を壊して お決まりの常套句を 傷をつけた 裏切られた 奪い取られた それは誰の夢? 映し鏡 妄想誇張ストーリー 厭離穢土 鈍色の殺風景でネジを巻く 呪われた心臓に釘を刺して トロイ 君はもう誰も信じられない 汚い言葉で惑わせて トロイ 犯人探して間引く輪舞 ねずみの王様 君と逝けるのならハッピーエンド 泣き落とし 上手に被害者ぶれるの素敵です 君にだけは言われたくないな 依然 何でもかんでもそうして ...

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成れの果てのグリフ

馴染みあるような まるでないような ナトロンで乾く 没薬の匂い 罰当たりだな 生まれ落ちた時から今 を手放した未来へ行く 陶酔状態と判定 自分以外で在れ 陶酔状態と判定 自分以外になれ 一切合切を裁定 情状酌量の余地も 失効したリビドー 札びら束ねて ピエロ 能面 角待ちスラム 出所は何処だ? 瞞し塗れの夢は手筈で 入れ替えはじめましての顔 ばら撒く粗悪な感情 成れの果ては 揺り籠で頭部が沈み込んでいる だって何度でも だって何度でも 鍵しっぽの夜目に怯えてしまうよ 何処かにきっと出口があるはずだ 手をつける禁忌と非合法の青 ボクを作り替えていく 生み直していく 所以になったグリーフ ...

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空腹

喜びも知らないボクらに 見かねた神様の言うことには 命を宿してみたんだと 粗末なものだな これは感情というのか この痛みは愛というのか そしてこの満たされない感覚を 空腹と呼ぶようでした 生きるためなんだ仕方ないよな 味付けはどんな夢がいいかな ああ ボクは誰だ 化け物が取り憑いた 指先で今日を食している ああ 君のか細い声が 胃袋を刺激してたまらないや お腹が空いたの 涙で沸かしたスープと 聞くに堪えない夢の話が 食卓についたボクらを 夢中にさせていく ああ 無性に乾く喉掻き切って 舌鼓を打ち ぶれる本能のままに 綺麗にご馳走様 もういいっていうのに もういいっていうのに 吐いては喰らって 此処は何処だ 飽きるほど繰り返す 君の泣き声に酔っている ...

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カラスとうさぎ

嘘は嘘のままでいいと 強がって今日も隙間 右ぽっけ空いた手のひらを 隠している どうか どうかってお月さま 供え物もないのに 彷徨って貴方の影を探している ボクじゃ無くなってしまう 迷い込んでしまう 滑り落ちそうな夢の中で 手を伸ばせば踏切の音がする ニセモノと言って うさぎになった夜 ベッドまで転ぶ 貴方と紡いだ思い出は嘘だなんて思えなかった ニセモノと言って 三つ足のカラス鳴いても寝転ぶ さよならなんてさ 信じられないままに夜空を歩いていく ぼやけ 霞む この視界は足りないものを探す 瞬いた星は今でも見落とすくせに 空っぽの世界に押しつぶされる質量の肯定感 わからない ここに在り得ないものと 何ひとつも変わらない存在なんだよなあ 投げやりにスキップして読み飛ばしていた 注意書きとボクの未来 この人生は余計に意味などないと気づいてしまったんだ もういいよ ...

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禁じられた果実

服の中に縫いついた 値札を剥がしている 一度の間違いで張り裂けた 未来を繋ぎとめたくて 汚れた身体で彷徨う 先見えぬ明日を手繰る 君を守って得た傷は ぼやける夢を見てた証 それは疾うに禁じられた事だとわかっていた また手放した未来を ほんの少しだから 愛に触れてみたくて 人で在りたくて 呪われた果実は重く 朝日を睨め付ける憂い 裏切るならばはじめから 誰ひとり優しくしないで 「嘘吐き」 嘘吐きだなんて詰る資格もない 醜い心を許してほしいよ 歪んだ景色で彷徨う 劈く耳鳴りと眩暈 暗闇の中で彷徨う 覚めない夢を見ている どれだけ世界を憎んで どれだけボクを殺せばいい 裏切るならばはじめから 誰ひとり優しくしないで もう触らないでいて

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クロスワードパズル

「適切な言葉で空欄を埋めなさい。」 解答ミスは意味する 明日からの標的 ぐちゃ ぐちゃぐちゃ 教えて 上手な笑いかた 1 引く1 足す1 次は誰の番だろう? 世界とかけて パズルと解く その心はピースが足りない 答えてボクはナンバーナイン らたた らたた 綴る感情制圧 「厭」「嫌い」「キライ」以外 埋まらないセンテンス クロスワードのパズルが問いかける 君に好かれるために 次は誰を嫌いになったらいい? 縦横 上下 右左も全部 ボクの気持ちはハマらないまま 愛想笑いで 空気を読んで さあ、ご回答を さあ、ご回答を 右倣えで指さす 弱いボクを許して クロスワード 「適切な言葉で空欄を埋めなさい。」 筆談で定まる 明日からの標的 ぐちゃ ぐちゃぐちゃ 自分ひとりがわからなくなって ぐちゃ ぐちゃぐちゃ この世界にボクの台詞なんてない 正解とかけて いじめと解く 君は上手にはじき出していく それでもボクはナンバーナイン らたた らたた 綴る感情制圧 無関係 無感情 無関心のディスタンス すなわちは同じく手を染めた ...

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心恋花火

赤み帯びる理由は 茜の空のせいに している距離が心地よくて 未だ慣れない差し下駄履いて 歩く君とボクの宵待 心に君の色移り 歌えや踊れや 夜の帳 浮き足立つ 言葉の通り ずっとあの日が続いていくなんて 夢をみる 夕闇 永久に君の隣 この世会は夢かと許り 燈火に寄って染まる黒髪 振り向いては愛し 含羞む空 宵の華に祭囃子 聞こえませんように 心恋し いつか羽織っていた恋の衣 君に会いたい 会いたい 細く 小さな 鈴の声響く 照れて無口な君の手引いた あの日のこと ボクはちっとも忘れちゃいないよ 君の全部を覚えているよ 約束したんだ 忘れない 睦み合って撫子 胡蝶の夢 闇を祓ってよ 花あかり ずっとあの日から踏み出せないでいる 君に恋している 夕凪のように途切る光 この世はボクと君のふたり 火照る頬に乱れる髪 掻き分ける仕草 見惚れる空 パッと開いた花火のように この心 打ち明けられたら 今日の未来は変わっていたかなあ ぽつり呟く 呟く もうすぐ花火が上がる 夜になって消えそうな 空に花火が上がる 君がきっと好きそうな ...

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ウィッチハント・アンドゥ

狂えなきゃ最期 所詮 正義も悪も大して 散り際は変わらぬものなのです お気楽にどうぞ どうせ生殺与奪の権は ボクらの知るとこじゃないのでしょう 事なかれ深層心理 右に倣えたらテイスティ 間違い探しの延長線に やっぱ誰一人逆らえない 爪を立てる それじゃ最低裁定 手叩いて 正体不明の罪に怯えている 断頭台で踊れば 魔女狩りの夜がはじまる メーデー ああ スクラム組んで 徒党を組んで 指さしたら裁判 疑う脳内麻薬の海 間に合わせで描いた台本通り お涙最終回 早送りのできない B級映画みたい 狂えなきゃ最期 痛み 記憶も混濁していりゃ 火あぶりの類じゃ死にはしない あの時藻掻いて 形も振りも構わずいたってさ ...

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エグゼキューション

白黒並ぶ ここは誰かの 盤上が夢の噺 青白く空に羽ばたいて嗤うのでしょう 鏡よ鏡 この世で一番 なんて灰被りの仕業 血の跡までが染みついた虚構の姿見 “悲劇”になりました 有声で成り代わり Q製の病み可愛い 曖昧ミー 君はmurder 知らない? 虚言&妄想 書き起こせラブゲームで それじゃ一生化膿しちゃいないかい? 裏返した夢の夢のドレスで 悲しみを患うフリをしても そこには確かな白ひとつないから 言葉もないよ 裏 表 鳥籠に囚われたままの真実は 誰も解き明かそうとしない 過ぎたことなの? 青い羽の嘘吐き烏 誰も知らない君 ありふれた日常は 何処へ消えたのだろう 如何様 リベロ 寝返るオセロ 勝ち方すらまだ知らない 仕組まれたシナリオに どれだけ泣こうとも “喜劇”は許されない 不都合なこれって したっけ誰のせい それじゃこぞって閉ざして口封じ こんな他愛もない世界の卑しさに 息が詰まるよ ...

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最果てのユニバース

今朝のニュースもゴシップも君にとっちゃ 水滴の話に過ぎない ってとこだろう 身の丈に合わない 肌に合わない 望まれた一等星に囲まれて 其れは誰かの理想? アルキメデス 看取ってくれよ 重力がない 不明な存在ハロー 不明な存在ハロー ねえ、応えて 暗い環状の最奥に 落ちる君と触れてみたい 一切の酸素が無くても 今よりずっと息がしやすそうで 満天に零した 水彩絵の具の最果てへ ボクを連れ出してくれ ユニバース 小さな世界で争うより 夜空の果てに浮かんでいたい ...

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アンダーコントロール

ボクのコンピューターは 誰かの手によって施された いつか平和なこの世を信じていたのに あれはダメだ これはダメだ デバッグのフリしてさ 君はウィルスを埋め込んだ ボクはダメだ 管理者の権限は 高く法を飛び越えて そうして侵された あ あ あ あ 電脳テコ入れ 左巻き 応答 誤作動 ハックの作法 I know 狂ったこの頭 愛憎は制御・操作不可能 こっち見ないで 蛇睨み 感情じゃ疾うに逃げられない 電源不在 ノーコントロール I know トロイア 愛の呪い ボクはブラウン管と違って 強く手で叩いても この不出来な頭は直らないから ...

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ラットキング

それは不思議なねずみの国と ちっとも似ても似つかぬパノラマ 例えアイツが兄弟だとて 察し悪く生きるが吉のようです 散開 Awesome 以外の声はいらない 洗脳のマジック ガスライティング マイバッド ノーカウント 点火して万事オーライ 右向け 記憶が捻じ曲がる ああ いつからか うまく笑えなくなっていた 頭からペンキ被っている グッバイバイ 嘘売買 病原体は 愛の名のもとに グッバイバイしたい際限ない後悔は 愛の名のもとに チューチュー 結んでは結んで 誅 誅 さよならまた来世 ねずみの輪に胡坐かいた 尻尾辿れば百十通り ヒッチハイクでダーリンダーリン 誰かが泣けば丸い世界 ボクは何にもやってない Just my luck きっかけなんか訳無い 変調とマリス 大したメディック アイマイミーマイン 曖昧なまま ノーメイクでいられない 肥大した目は虚ろ Calling ...

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バニーボイラー

わたしラヴィット わたしラヴィット ちょっとだけ寄っていかない? その疼くあれこれはわたしの隙間へ ちょっと目を閉じたら そこはもうメルヘンの向こう パパパパ あれがほしいの これもほしいの 薄汚い欲望吐き出して全部 君がほしいの 他じゃダメなの 本性晒していっそ 耳を立てれば 三半規管が ぐるぐる永遠ループ 不安感で乱れるビスチェ 半回転 脳内 偽薬じゃ誤魔化せない わたしラヴィット ラブに恋して 化かし合いの愛にお腹いっぱい ダーリン おイタは 可愛くて見惚れた わたしだけにしてね あの子 どこの子 そこの子の ...

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音楽を恨んでいる

「人生もうたくさんだ」 口を開いちゃ吐いた ハリボテのボクがぼやいている ギターを背負い込んで もう何年と歌っていたってさ この歌は誰に届いていますか 心にもない言葉を並べた 気取ったロックが鼻につく 依然 最底辺だっていうのに 言い逃ればっかのどの未来も この手で選んだ マイナーのコードをかき鳴らして 不幸自慢だなんだを歌っている 嫌い 惨めな六弦を叩いて 貴方のせいだなんて 音楽を恨んでいる 拾っていく この手の届くもの全部を 御大層で笑止千万 素敵です 終いには 誰も彼もに見放されていく そんな人生だったよ 所詮 生まれながらのひともどき 狂ってないのは誰のため? 醜い等身大を書いている 偽物ばっかを星のように称える世界で ...

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神様の言うとおり

当然 浮かない顔で いったいどれだけ俯く毎日? いっそどんな未来も サイコロの出た目で決まればいいのに 追いかけ追い越し 時計の針のように 生きたんじゃつまらないし どうせなら成り行き任せ! 自分勝手やりたい放題な 人生はボクらのはじめから 擦って転んだ先には どんな未来もあるだろう 好きは好きで 嫌いは嫌いで 君はボクじゃなくて それが正解 一寸先は誰も知らない 神様の言うとおり 予報通り晴れ間もない曇り空 予定通りバスも来ないけど そんな日々だってどうせいつかは 戻りたいだなんて言うんだろう 今もボクが口癖みたいに言うように ...

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嘘ラック

焼けた秘色色の何処かに 僕ら目を細めては不思議と 指さした星を君は覚えている? もういつかの日のこと ボクだけは転ばないように 傷つかないように 嘘だらけのライラック 答えなんてない答え合わせを 見間違いの辻褄合わせを 馬鹿正直な生き方を 君と何度だってしてきたのに どうしてだろう どうしてだろう 迷うライラック 嘘吐きの目を宿している 暮れる空は赤みがかった藍色だ いつからか上手に生きられるようになってしまったな 大人になっていくんだろう 大人になってしまうんだろう 今じゃ 不思議な気もしない か細い糸をきっと手繰るくらいなら 誰かの後を追って歩くくらいがいい やましいなんてない なんて言い聞かせている心は 不意に漏れ出す空 「知らないで」 泥に滑ってたまらずに泣いた 君はへたくそな笑顔で泣いた 「いつかこんな嘘くさい青空を ぶち壊してくれ」 ああ そうだよ ずっと気づいていたんだろう ここはあの日の 誰かの 背の上だ 正しい夢見る手段は 偽り嘯く世界だ ...

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逃非行

叶うならば今すぐに 死にたいだなんて言うボクを 笑い飛ばしてくれた君が 飛び降りたらしい ずっと認められたくて 何もかも憎らしくて 誰かに愛されたくて かかと潰していた 逃非行 夏空の下 噎せるくせに煙草ふかして 浮かぶ煙見て君は ボクたちみたいだなと笑った 強い人になりなさい 間違ったら正しなさい B5の本に書かれていた 大人の条件 破り 飛ばした飛行機で 歌を歌っているボクじゃ 君の歩いた行く先に たどり着けないや ...

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暗い微睡みの呼ぶほうへ

生まれて消えるこの世界は 素敵なものだ そうなんだろう? 擦れば 滲んだ 鉛筆の手で 妬み 疑うもの全てを ただゴミに出す今日だったな 心は空疎な見せかけを探すだけ 故に 何故に目が覚める? 暗い微睡みの呼ぶほうへ 何もかも手放して 暗い微睡みの呼ぶほうへ 君の呼ぶほうへ 歩くだけ そこの間違いを直すなら 消しゴムをかけてしまってよ 霞んだ汚れとボクの顔ごと 息もできないこの世界は 素敵なものだ そうなんだろう? 敢え無く 容易く 誰かと代わる命 故に 縛るものもない 落書きで夜をあしらって 夢中で息をしている ここじゃない何処かの世界へ ボクを書き足して 祈るだけ 「等しくて自由な心」 「異なれど正しい身体」 虹を描こうと絵筆を取って あれおかしいな 黒が出ないよ 下書きのままで埋もれている 今日のボクの命に意味はない それならば今すぐに すぐに 消してしまってよ どれだけ心を殺した? どれだけ色を抜いてきた? 終わらない悪夢を壊して ボクを連れ去ってしまって ...

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失意のエチュード

終幕なら決まっていた 誰もに訪れるのに 沈黙をただ強要した 十字架を背負う曲線美 何を善としようとした 何を悪と乏したつもりだ 人の形で人を裁く 神の御業 嗚呼 夜が終わらない 夜が終わらないや 赦しなど請うのなら 希死念慮の故を問う 堕天の空へ 失楽の踵 免れぬ破滅の黎明を告げよ 世界の堕ちるその様を見に行こう 始まりを繰り返す規律 愛は? この世に理は無いと知る 欠け落ちる夢を見る 根深く黒ずむ羽が落ちる 何方か終わらせて頂戴 行く宛てなら決まっていた 其れだけは等しいから 指折り待つ産声も 慟哭と違いない厭世 何を善としようとした ...

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忘れていいよ

「あれ?こんなもんだっけ」 何回言われてきた? 前髪伸ばしておいて 見ないふり 知らんぷりしている あれ?何がしたいんだっけ ぼやけるクマ作りの右目をこすって 答えを探していた 錆びた弦でスライドした 晴れ舞台とコード かき鳴らせない心 忘れていいよ 傷つかないように 昨日の悪い夢にしておくれ 忘れていいよ 君の世界中から ボクを消してください 見ていられないことばかり 器用じゃないんだ ごめんなさい 遠ざかる背中ばかり辿って 明かす夜 数知れず ズタボロの歌うたって 紡ぐ言葉 呪いをかけては 止まりたい心臓 もう忘れていいよ ...

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一生不幸でかまわない

笑いかたわすれました 笑われはじめてから 泣きかたわすれました 何もが悲しいから 薄暗い部屋の隅でかき鳴らす六弦には 明日を変えるほどの値打ちはないってわかってんだ 厭々 不明なセンテンス 不協和音 ここで話した限りじゃないや 最低を美化もできずに 頭の中身がぐるぐる回るだけ ごめんなさい ねえ、ごめんなさい 誰も彼もが後ろ指をさしている 期待外れの人間失格なんです ごめんなさい ごめんなさい 枯れた喉を引き裂いてフラッシュバックする もういいんだ 一生不幸でもかまわない 鳴り止まぬ罵声の機嫌を取れたなら 許してくれますか あれ なんで謝っているんだっけ 何かしたんだっけ まあいいや きっとボクが悪いのだから 濁った水槽でアイワナ 加えてガスライティングが背景 発狂したピエロの影に 震える林檎が 一個 二個 傷むだけ ごめんなさい ねえ、ごめんなさい 身に覚えのない罪を贖っている ボクを裏切るボクが嘘を吐いた ...

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オーダーメイド

世界も君も誰だってさ オーダーメイド 代わりなんていないと 心のドアを叩く音 手招くほうへ 枠のついた この紙きれで十分だろう? と言いたげなビル街を 十字に背負っている こんな木偶にもロールがあるなら そうだな 通りすがりのAってところ カバンで埋まる右手を誰かのために 振るえる場所 紐解く魔法 ただ夜が月を強請ってみせるように 心の行き先と違うのに 涙が出るの なんで? 悲しくなどないのに 溢れ止まらないよ どうして? 世界も君も誰だってさ オーダーメイド 代わりなんていないと 心のドアを叩く音の 声のあるほうへ 子どもの夢 隠す内側のポケットは 立ち並ぶビルのように穴が開いていた いつかボクが大人になったなら なんてこと いつから言えなくなったんだろうな 出口のないガラス張りの向こうで ...

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