Tag: 吸う彩度

タイムマシン

タイムマシンを作った 未来の車とか 珍しい恐竜とかも全部 心底どうでも良かった 目的はひとつだけ 君を殺すこと レバーを引いた 走り出した 13歳の夏へ 辿り着いたのは 2012年の7月1日 僕の机が ゴミ箱に変わった日 今もフルネームで覚えてるよ 君の名前 君はとっくに忘れてるだろうけど 友達の親から聞いたんだ 地元で教師になったんだってね 許せないとおもった 殴ってやりたかった だからタイムマシンを作ったのさ 悪かったって泣き喚いて 涙を流して 僕に謝ってくれたら 済む話だったのに ナイフを持った手が震えていた ...

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歌姫が死んだ

歌姫が死んだ夜 僕が殺すはずだったのに 一斉にニュースが止まった 人独り死んだだけなのに 羨ましいもんだ なあ そんなことを唱えた だっせぇ死因で反吐がでらぁ 自室で首を吊ったんだと 僕ならもっと綺麗に死ねる やり方はわからないけど 金も才能もあるくせに 悩みなんてなさそうで なんとも羨ましい女だった 殺してやりたかった 歌姫が死んだ夜 僕はまだ生きてる 好きなものに殺されてく感覚も お前は知らんよな だからきっと 才能を受容できなかった ...

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