Tag: 澤田空海理

すなおになれたら

素直になれたらいいな。 すなおになれたら、いいな。 へらへら笑って、へらへら死にたいぜ! 本当に本当の、最後の最期は、それがいい。 すなおになれたら、よかったな。 属性で聞く音楽だけが本物かい。 くだんな。 この前、夜中に急にでかい声が出ちゃってさ。 「もう辞めなくっちゃ」で辞められる状況が惨めでした。 手放したくないものを日がな商用に書き直す。 週五で汚い部屋で踊る。 人生のアウトロが、隣で歌い出したそうにしている。 いいよ、唄いな。キーはGだ。 絶世の舌戦は開幕もせず、 なにかにつけて謝る始末。 終演後挨拶くらいの距離感がやけにリアルだったね。 繊細なフリ、理解者のフリ、女心を持っているフリ。 俺、そういうのばっか上手くてさ。 信用させちゃうよな。 綺麗な曲ばかり書いていても先がないから。 ...

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かみさま

ねえ、かみさま? のめり込めるわけでもなく、 割り切れるわけでもなく、 日記をつけている感覚。 いつか飽きるはずだった。 かみさまに出会った。 遠くへ連れていってくれる気がした。 想像より人の形をしていた。 祈りに似ても似つかない、 怒りのようなものでした。 綿飴を口に含んだ時には 決して無かったものでした。 私には過ぎた、身の丈に合わない、 贅沢の附けは払います。 だから、元に戻してください。 十年続けた野球は 今年で音楽が追い越した。 メッキが剥げていく感覚。 いつか辞めるはずだった。 生活に困った。 ...

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仮題

出来損ないでもいいからなんて、言わないでおくれよ。 出来損ないなりに傍に居られる方法を探したんだ。 肌感覚すら薹が立つ。 もうじき終わる。少なくとも熱は下がる。 うなされていても、見ていたい夢だったのに! 手癖が似てくる。 当たり前の幸福は目が滑ってしまう。 傷つけ方をよく知っているね。 あなた、優しいんだよ。 春と秋は、十年後ないかもね。 あぁ、なるほど。 だからとくべつ美しく作ってあるんだね。 嫌でも残るよ。 胸を張れるほど音楽は好きになれない。 仕事にするくらいがいいよ。 好きになりたいのに あなたのようにいかない。 昏々と眠る。寝汗に触れる。 ブランケットはくしゅくしゅ。 あなたの丸まり方、動物みたい。 ...

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ひかり

生きているうちに話せないこと、 出来るだけ少なくしたいんだ。 君は、死んでも話したくないだろうけど 僕は、死んでも聞きたいんだ。 天国は信じていないし、 地獄まで行くほどのことは いや、うん。まだ、していない。 していないはずなんだ。 だから、会えないね。 家具を増やして、服を増やして、 いつ使うんだこれってものも買って、 人らしく、愛らしくいなくちゃな。 百円で水を買う。 涙は二十歳くらいからもう出てないけど 溜めているように振る舞わくちゃな。 俺さあ、好かれたかったわけじゃなくて あなたの役に立ちたかった。 。oO いつか預けた、まだ痩せていて薄かった掌が 未だに弱点みたいに熱くてさ。 ...

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告白

ねえ、どうか聞いて。 忘れて良かったことなんて ただの一つも、文字通り無くてさ。 歌詞なんて生きていたら思い付くから 覚えていられない方が余程、怖いよ。 比べるほど、比べないほど、 あなたの輪郭は大体になっていって 年々太っていく手が掠っただけで 読み取れなくなっていた。 最初で、最後の独白です。 声だけでいいから聞きたいです。 叶わないから言えることです。 弱さを隠さないのもきっと加害です。 うん、それで合っている。開き直っている。 今更、あなたの歌で売れても意味がないのに。 砂文字が消える度に わざわざ書き直し続けていたら いつか人の形になる気がしていた。 あなたのペンはいつも口より雄弁だった。 春物を出しては仕舞う度、 ...

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