Tag: 熊谷ひろみ

恋泣き港

あなた船なら 私は港 いつまた逢える 風待ち波止場 好きと一言 言えば良かった かもめ鳥 伝えてよ 旅路の人に もう一度 ひと目だけ 逢いたいあなた 便りひとつも 音沙汰なしで あなたはまるで さすらい鴎 こころ寒さに 眠れやしない この胸を 抱きしめて 夢でもいいの 焦がれ鳴く 鈴虫(むし)のよに ただ泣くばかり 船の汽笛が 呼んでるようで 思わず駆け出す 桟橋しぐれ 雨のしずくが 涙となって 風に散る 胸を刺す いのちが濡れる 好きですと 叫んでも 波間に消える

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夢椿

赤い椿の 色より燃える 熱い情けの 恋一夜 瀬音枕の 乱れ髪 肌をよせ合う 肌をよせ合う 夢椿 冬の川面に 名残りの花が ひとつ揺られて 流れゆく つらい運命に 泣こうとも 悔いはしません 悔いはしません 夢椿 雪の重さを 忍んで耐えて 命散らせる 花哀し 一生一度の この恋に 酔って咲きたい 酔って咲きたい 夢椿

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