シミュラクル
煌めきを指差して「前に進みなさい」と、 さして責任無い言葉を抱いた、 味気無いテンプレート。 圧し掛かっていくウエイト、 埃の積もったあいつの席にそっと添う、 寂しくなった今日、 失うものばかりだから、 せめてこの足跡は守りたいと思ったんだ。 失敗も理不尽も飲み込んだ、 その全てに痛みがあった、 何千と繰り返した言葉が重なる、 その先に立っているから。 この傷のリアリティは、 誰かの空想じゃない、 紛れもなく自分のモノだから。 夢と現実の間で、 揺れている、揺れている、 見分けるには長居しすぎたかな、 ドロドロになった生活が、 熟れている、熟れている、 ...
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