水の記憶
水面に映る思い出が 静かに笑うように弾けた いつしか僕ら躊躇いを覚えて 恥じらう心と他人を知った 眠る空に浮かぶ星を 君は何かに例えては 忘れないように名前をつけて 戯けたように笑っていた 浮かんでは消える言葉の花束 歌声すら今は彼方 揺蕩う心を漣が運ぶ 「君の声が、聞こえた。」 いつかはきっと思い出す 名前を失ったあの時間も 水の底でいつか会えたなら 君はどんな名前で 僕を呼ぶだろう 僕はどんな言葉で 君を描くだろう 巡る記憶の海原に 眠る過ぎた日の記憶が 光を放ち輝いている 忘れたはずの思い出よ ...
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