Tag: 菜月かおり

祭り一丁目

奇跡が二人に 起きた夜 祭りが去った 時のこと 息吹背中を 掻きむしる そしてあなたの 腕の中 めらめら めらめら 燃えて白(しら)む朝 命餌食(えじき)に なったのさ 一夜(ひとよ)限りの 夢しずく 燃えて火となれ 灰になれ 灰になれ 真白(ましろ)い晒(さらし)に たぎる汗 季節を焦がす 太鼓音 惚れた男を 道連れに 心捧げた この私 めらめら めらめら 燃えて白む朝 命餌食に なったのさ 一夜限りの 夢しずく 惜しむ時間は 恋ひとつ 恋ひとつ めらめら めらめら 燃えて白む朝 命餌食に なったのさ ...

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佐渡のカモメ

島の岬の 灯(ともしび)が 赤く点(とも)った 初夏のこと なしてこんげな ことになったのと 越後娘 身芯(しん)から燃えた 佐渡で抱かれた 十九の恋は 口紅(べに)引く手さえ 震えます 鬼太鼓(おんでこ)響く 波しぶき 何故かこの身に 突き刺さる そしたらね そしたらね 島で暮らせと カモメが騒ぐ 窓の小雪を 目で追えば 返る谺(こだま)は 風ばかり なしてこんげな ことになったのと 越後娘 女を捨てた 吐息と涙を 沈めた海は あなたの佐渡に 続くのに 彷徨(さまよ)う小舟 遠岬(とおみさき) 何故か気になる ことばかり そしたらね そしたらね 島に戻れと カモメが騒ぐ ...

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