とろい
とろい香りには 柔い君が咲いて それから僕のね 胸に空が咲いて とろい香りには 笑顔の君がいて そっと息を嘆いた 交差点沿いの 部屋の隅の 進む秒針に 時を委ねたら 君の重力を 海に埋めて ただ後悔を知るだけ 春風のなかで吹いた 口笛は綺麗で 君の横顔が頭に揺らいで 張り詰めた記憶なんて 笑顔でいっぱいだから 君の香りを滴るだけ とろい香りには 柔い君が咲いて それから僕のね 胸に空が咲いて 望みばかりでは 届かない君がいて そっと今を憎んだ キリがないけれど 部屋の隅で ほころびの数を 数えるばかりで ...
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