桜のあと
北風を追い抜いて 次第に短くなる影 名残惜しむ間も無く差し込む朝焼け 今日も街は平常で 何事もなく動き出してる それが誰かにとってさいごの日でも 通い慣れたバス停 並ぶいつもの他人 明日からはもうきっと 別々の旅路 一個一個 突然に 訪れる別れに やるせなくてそっと目を閉じた 花びらの数だけ 思い出を 抱き寄せて 咲かせよう 瞼の裏 枯れない花束 さよならの数だけ また会えたね があるなら 今は行こう それぞれの物語を 春の木漏れ日に桜のあと 仰ぎ見る放物線 砂埃舞うグラウンドで ...
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