Tag: Quw

kasumi

柔和に笑う陽に 包まれたような ぼやけた輪郭の中 なんだか忙しくて なんだか浮ついて 何度も見ないふり 穏やかに流れる霞んだ街に 気を取られて話すことは忘れた 指の隙間から零れた光 眩しくて嬉しそうに笑ってた 気のせいかな とりあえず歩いています 行くあては特に無いです よく見えないから安心しています 気持ちが空気に触れたら 変わってしまう気がして ぎこちなく飲み込んだ 穏やかに流れる霞んだ街に 気を取られて話すことは忘れた 指の隙間から零れた光 ...

Read moreDetails

maigo

雲間から線を延ばして オレンジに染まる夕焼け 道中確認を怠ったから こんなに遠くまで来てしまった この坂が私を苦しめる 息が上がる 乳酸が溜まる 揺れる枝葉 肌寒い季節 ただまっすぐ行きたいだけなのです 当然のような顔して 破られてしまった約束 不愉快そうに笑って 六秒の薬を飲む 萎れた花が頭を垂れる 当たり前に悲しく思うのに 今日も俯いて歩いている 今日も俯いて歩いている この坂が私を苦しめる 息が上がる 乳酸が溜まる 揺れる枝葉 肌寒い季節 ただまっすぐ行きたいだけなのです

Read moreDetails

banka

正午少し前 熱帯びていく地上 茹だる身体と格闘して闊歩 陽の当たる場所は 避けて行こうと思っていた 高速で過ぎ去った連続する情報 あれこれ浮かべて意味の無い妄想 不安症な性分のせい 無意識を意識している 今日は夜から雨が降るらしい 傘は忘れてしまったけど どうやらあの人はもう来ないらしい それでも良いと思うけど 愉快な体にして誤魔化した会話 じめっとした空気 淀んだ季節は 口を開くのも億劫なので 「あ、迂闊だった!」を いつまでもやるんでしょう? 今日は夜から雨が降るらしい 傘は忘れてしまったけど どうやらあの人はもう来ないらしい ...

Read moreDetails