Tag: VALSHE

True meaning of…

おとぎの国を逃げ出してきた 夢から覚めたこどもたちへ おとなになったあなたに読む 慟哭を知る者達の饗宴 手足が僅か動く程度 さあ羽ばたけと檻に放つ 勘違いをされがちだろうが 可動域は0に等しい 寵愛に歪つな代償 そうまでして夢を見たが 出て行くなら死んでしまえとその羽をもいだ さながら不快なシンデレラストーリー こころざし半ばと叫ぶ 彼らはニヤつきながらページを破いて 失敗は無かった 無かった 嘲笑っているのです 悲しみはそこにはなかった 焦燥を通り越した虚無 鳴り響く鐘の音は永遠 時の進まない絵画 大切な話をしようと ...

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Utopia

言葉には気をつけてなきゃ 全てが嘘に書き換えられて広がるのパンデミックyou know why me? 行いには気をつけてなきゃ 事実はいつも都合良い真実に変わるバッドギミック why trust the fake truth? Uh 愛愛 そりゃ「無い無い」 気づきゃ最低限すりゃ最大限へ 「はいはい」此処でバイバイしようぜ Let's dance 気が済むまで さあ さあ叫べ獣のよに 生かすも殺すも全て僕次第さ なあなあに騙せ道化のよに ...

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全心整形

端からおかしいと思ったのです それでも惹かれていったのです 3000フィートも落ち込んだ自己肯定 妙に急いていて されるがまま固い握手を交わしました 破滅のような救いのような 未知の感覚に呆けるだけでした その数日後ガランドのような あの廃ビルへと帰ったのです 居場所と呼べるようなところは 他になかったのです 大人たちはふいにこう持ち掛けました 「筋はいいが見栄えが悪いな どうだ一度だけ預けてはみないか」 次の瞬間おもむろに皆で私の肢体をもぎ取り のたうち回る私なんてさしずめ何万のラットの一匹 こともなげなその様に薄ら寒さを覚えた猛暑日 今も脳の芯にこびり付いて夜な夜な悪さをするのです もう軽々しい馬鹿馬鹿しい図々しい疑わしい言葉で ビリビリとザクザクと淡々と追悼 ...

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Ctrl+Q

向けられた露骨な悪意でさえ 他人事のような事象に思える 満足したかなあ ひと知れず吹く風に混ざる鼻歌(うた) 家に早く帰らなきゃ 信用ってナイフ突きつけて 脅し合う世界が大嫌い この痛みは繊細に描写する 画面がまた滲んだ そうして変形した化け物(感情)に 知らない誰かが涙を流したりするの 排除したいだけど群れてはいたい 咎めたい熱意も正義もありはしない 昨日は当事者で 今日は傍観者Aとして振る舞うだけ 悲しいけど変わらない その期待だって自分のためのものでしょう 一人が怖いの? 浮かんでは消えていく言葉の代わりに描くのは 心の中でひとつだけ確かな情熱 ...

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ライトトラップ

茹る夜に泥を這い出した 虫達は今日も喧しい 暗がりで生きる そのくせに あれは好きと 君ら灯へ向かう ブラックライト照らすステージで 出会いは魅惑 踊れば歓声 「君に決めた」 たぎる収集家 汗と蜜で濡れた網を振り下ろした ーねえ ねえー 「その姿綺麗だね こちら側へ君を迎えよう」 ーきて きてー 「僕ならば できるから 僕だけが」 飛んで火に入る ーstupidー ああどこでも信じりゃ楽園か 針で刺され 嘘だ嘘だと喚け さあ逃げ出せ 明日には標本だ 羽をもがれるくらいなら御の字だろう せいぜい悪あがけよ 痛む傷に Cry ...

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Dullahan

何処からか また声が聞こえる 厭に近く それでいて遠い 綺羅(ぎら)つき濁り 滅裂な豪気 朽ちかけた体躯(からだ)と 傲然(ごうぜん)な頭は 現(げ)に滑稽なほど 頑とし決して融和しない 頸に纏わり付く 陰鬱な瘴気は 主を持て囃し 顎(くち)を開かせ行先(みち)を乞う “栄華を誇ったあの時代は再び此処に訪れる” 情熱と希望を嘯(うそぶ)いた ――然程(さほど)由(よし)は――無い 嗚呼 体躯が不正(いびつ)に動き出す 誰も望まない死が先に在ると知って貴女を 誘(いざな)っていく 嗚呼 心が軋み喚叫(わめ)き出す 誰かが抱いた夢と絶望が織り成す泥濘(みらい)が 創られていく 蹄音(つまおと)が 不快に谺(こだま)する 行く宛は 唯一つしか無い 溟い 黯い 底無地獄 血だらけの両手と 腱の切れた脚は その意を解さずに 其々(それぞれ)勝手に暴れだす 頸に纏わり付く 陰鬱な瘴気が ...

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ギュゲスの指輪

誰もいなくなる 透明な噺 床に吊るされる 想像の噺 顔が見えない 目は届かない 名のなき罪は嵩む また一人 愚か者が 指輪を填めたか 正義の下 槌を落とし 何を傷つけたのか 気付きもせず 無邪気な瞳が 私に微笑む こんな時代に生まれさえしなければ そんな戯言 聞きたくはない 聞きたくはない ...

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