枯れゆく秋に
涼しい風が吹き込む 焦がれた葉がまたひとつ 地面に落ちる度にあの日を また思い出してしまうな 心枯れてしまわないで 日々よ散ってしまわないで 茜の灯りは寂しさだけを残して 香る金木犀にまじった君の匂い すぐにふわり街の中に 飛んで消えてなくなった 「じゃあまたどこかで」だなんて 間に合わせの約束が枯葉のように僕の心に 色づくこともなく残っている 深まる秋の夜長に 沈んでいく僕の心 愛した日々に未ださよならを 告げることのできないままで 正しいことはわからず また今日も一人上の空 長袖の隙間から入り込む冷たい風が ...
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