夏宿り
薄紅が降った跡 萌黄の山と心模様 軋むベンチと瓶の音 バス停 午後二時 流すラムネを反射した ビー玉に透けた景色は 逆さまの「if...」を映して消えてく 未来展望 眩む閃光 閉じた双眸 バスは過ぎ去って往く 散るは花びら 溶け行く空に 泣いて啼かせて鳥のように 吹き荒ぶ風 ふと仰ぎ見た月と 夏宿り 神様の泣いた後 香るアスファルトの匂いと 少し跳ねた足取り 宛てもなく 午前二時 歩く夜道と星の海 瞼の裏映る未来は 夢に見た「if...」に煌めき変わってく ...
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