Tag: 月詠み

それを僕らは神様と呼ぶ

月が陰る夜に夢が醒める 白む景色に咲く赤い花 何一つ変えられないまま そうして生きていたことさえ消える 幸せとはどんなものだろうかとか 考えもしないことが幸せだったのかな 生きることに慣れることはないのに いつか終わることを拒んでいるんだ ここで芽生えてここで散るだけの 地上の塵のひとひら 愛を未来を命を希望を 恵みを夢を解を願いを それを僕らは神様と呼ぶ 何一つ正せやしない どうしたって誰も救えない それを僕らは神様と呼ぶ 傷を知らない者に痛みはわからない 悲しい振りも憐れみも疎ましいんだ 失ってから上手く生きられないんだ 出逢う前に戻っただけなのに ...

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秋うらら

色めいて秋うらら 別れが近づいて 花やいで晴れ霰(あられ) まだ僅か繋がるその葉に触れて 落ちて 秋の夜長 月の下 独り 誰かのことを考えた 見上げた ひび割れた空 ぽつり 枝の隙から頬に触れた 取るに足らない そう何気ない日々のどこかで 近づいた終わりが見えて 心は形を変えて いつだって何かが足りないの ねえ この手を取って連れ去ってみてよ 色めいて秋うらら 憶(おも)うまま募り紅色に染み凩(こがらし)が攫(さら)う どうか叶うなら 褪せぬまま 繋いだまま離れずいられたら 色めいて秋うらら ...

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