Tag: 桜ちかこ

桜吹雪

桜吹雪はこの世を変える 居座る冬を追い払う まだまだ夜風は冷たいでしょう それでも心は華になる さくらさくら夢ざくら 叶わぬ時は何(どう)すれば 天神様に詣(まい)ります チョイと教えてくだしゃんせ 桜さくら満願ざくら…咲かせます 桜吹雪がながれに散れば ひととき川は花化粧 いえいえ最期(さいご)の輝きでしょう 命のはかなさ想います さくらさくら散りざくら 弥生(やよい)の風は罪つくり 天神様に頼みます チョイと叱ってくだしゃんせ 桜さくら倖せざくら…咲かせます 桜吹雪のたそがれどきは 寂(さび)しさ胸に溢れます そろそろ遊びはお終いでしょう 添いたい男が一人いる ...

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流氷酒場

風が暖簾(のれん)を たたくたび 蟹を焼く手が 止まります みれんなんです 三ヶ月(みつき)もたって いまも待ってる あのひとを 北の最果て 流氷酒場 カモメお前も さみしいか 店(ここ)のお客は みなおなじ つらい過去(むかし)を 捨てに来る そんななかでも あのひとだけが なぜか気になる ひとでした 窓の向こうは 流氷原野 海が夜通し 哭(な)きじゃくる 奴はこの頃 来ないねと いつもお客に 言われます だれのことだと わらってみせて そっとなみだを 噛むのです 北の最果て 流氷酒場 どこで何して いるのやら

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