船見坂
番屋の並ぶ 海岸(うみ)通り 夕陽落ちて 天(そら)焦がす 明かり灯(とも)る 板張り飯屋 あのころ流行(はや)りの 歌を聴く 男は過去(むかし)で 酒を飲み 女は未来(あした)の 酒を酌む 夜霧が濡らす 石畳 港 小樽 船見坂 カモメが騒ぎ 起こされる 運河通りの 安宿で 沖航(わた)る船 石狩の浜 夢はかげろう ニシン船 男は過去(むかし)の 海眺め 女は未来(あした)の 海を見る 色あせた 絵葉書に 港 小樽 船見坂 連れて逃げた 北の果て 過ぎた月日 重ね着を 坂の途中 立ち止まる 振り返れば 船が出る ...
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