ブラウスと亡霊
ならんだ石ころみたいに隣りあう孤独でいよう ほろんだ文明みたいに救えない2人でいよう 勝手に見つけて運命と決めて 恐々と愛して燃え尽きた この耐えがたい淋しさを愛せたら まともな思い出になれるかな あの日見えていた未来が 幻想のようにゆがんで 壊してしまえたらそれでいい アルバムから抜け落ちた記憶が肩を叩いて ふり返ればそこには誰も居ない 乾いた口笛みたいにさりげない2人でいよう 無くしたピアスみたいにふぞろいな2人でいよう 映画も小説もかなわないくらい どこまでも愛して愛された もう返らない願っても叶わない 忘れることさえも ああ 真夜中に自転車で追い越した夜風 朝焼けの残像が今も 風にふくらんだブラウス ...
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