網(あみ)を曳(ひ)く腕(て)に しぶきが刺さる
時化(しけ)が牙(きば)むく 木っ葉船(こっぱぶね)
おっかねぇのは 誰でもおなじ
弱音見せない 意地と張り
ここが我慢の 玄海しぶき
行くと一声(ひとこえ) 行くなと三声(みこえ)
おんな未練が 胸をつく
骨の芯まで 玄海(げんかい)育ち
行かにゃなるまい 男だよ
燃える茜(あかね)の 玄海しぶき
命かけなきゃ 玄界灘(げんかいなだ)の
海の宝は 望めない
大漁旗(たいりょうばた)あげ みやげを積んで
戻るその日を 待ってくれ
男度胸の 玄海しぶき