Tag: Saucy Dog

おやすみ

蚊取り線香の煙が見る見るうちに 空を満たしては消えて 香りだけが残ってる 鈴虫の鳴き声が夜風に乗り 囁くおやすみの合図 時間が焼けて白く落ちていった 真夏の空気と首を振る扇風機に 咥えたスイカのアイスを 溶かされぬように 必死な顔を見て笑いあったのも 随分昔の話に思えてきた 八月の蛍のように 消えそうな光のように 君と生きていく 当たり前が 今 奪われて 永遠に 擦れ違う愛に苛立ち怒鳴り合った事 これでも愛していた事 伝えられてたら 転がる蝉を避けながら歩いては 誰にも見つからぬ様に ...

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よくできました

まだまだ明日には生きたくないよなぁ 夢の中で気が済むまで暮らしたい 目が覚めたけどまだお昼前 てか休日なのに偉いっしょ? ご飯作るのもなんか面倒 じゃあもう出前とかで良いでしょ? 取り敢えず付けたTVワイドショー 美味しそうなグルメの情報 今夜はちょっと贅沢しよう 昨日までは外に出ようとしてたけど なぜかソファーから動けないでいるの 特に何もしないが自分へのご褒美なの 昨日までの私よくできました 夕方17時過ぎ太陽が沈みそう 「行かないで!行かないで!」 またしても何もせず今日が終わった 素晴らしいそれでいい 傷が癒えるまで かけがえのない毎日だから 自分の為に使うが◎ ...

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コーンポタージュ

雪の降る間に 浮き足立つ街を抜けて 早足で帰ろう 心のまにまに くだらない言葉を交わした 僕らもちょっと浮かれてんじゃない? ほら待ってそこの角まででいいよ 退屈な日々でも 今ならクリスマスイブ よりコーンポタージュで乾杯 あの寒い夜を思い出すんだ 「オレの家には いつまでもサンタが来てくれるんだよな ホントだよ。」 最近どう?っていつもの調子で お前に送ったLINE ah 「プレゼントを買いに行く。」と立派な サンタになったみたいだ あの頃からずっとこっちはコンポタの季節に ...

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くせげ

埃に塗れた日記 あの頃の僕は未熟だった 霧雨にうねる前髪を押さえながら 何を見ていたんだっけ 下ろしたてのスニーカー 私服がなんだかぎこちないな 鏡に映る自分の影、恥ずかしくて 目を逸らしてたんだっけ 街角で流れる大人びた歌 愛を語るには若過ぎたよな 過ぎ去っていった春に甘えて 癖毛が気になりだしたのは 紛れもなく君に逢えたから 思い出す事は殆どないけど 誰かを愛す事でしか まともに成長できないから 今ではそれで良かったなって思ってる 記憶の端に折り目を付けてしまった ところであなたはどんな 生活を誰と過ごしたんだ ...

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馬鹿みたい。

いまさら本音がどうとか 聞きたくないよ どうせなら墓場まで 隠してみせてよ 上手くやれないんなら 半端な優しさも しんどいわ 気づかないふりしてあげてんだよ 季節の変わり目に喉がカサついて 上手く言葉にできないや 意味もなく悲しい顔をみせたい 困らせてみたい 自分だけじゃイヤ ほらキミの化けの皮剥ぎ取ってあげる 怖がらないでね あたしだけにそっと秘密教えてよ どこか期待しているの 馬鹿みたい 「またね、会えたら会おうよ」 って歩き出した君に ...

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